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楽曲分析

Analysing

#6 家入レオ『チョコレート』

2016.1.25 / 楽曲分析



『チョコレート』


西尾芳彦プロデュース

2014年1月29日リリース

作詞:家入レオ

作曲:西尾芳彦/家入レオ

・テレビ朝日系『お願い!ランキング』エンディングテーマ

・オリコンウィークリーランキング9位








まず構成についてですが、前回の『純情』と比較すると大分ゆっくりのテンポになるので、サビまでのセクションは少なくする必要がでてきます。設計図としては例によって早めにサビに到達しつつ、サビはじっくり聞かせる、といった具合です。


Aメロは『Shine』の分析の際にも出てきたノンコードトーン主体のメロディです。

ノンコードトーンのメロディにする事によって「迷い」「儚さ」といった感情をコードとメロディで表現しています。対してバックのコードの音をなぞったメロディには、分かりやすく勢いがある、といった特徴があるので必要に応じて使い分けられるといいと思います。
加えてAメロは細かい音符を短い間隔でアップダウンさせています。「バラードのAメロなのにダレずにドキドキさせる」といった効果があり、自ずとBメロとの差別化も図りやすくなっています。

 





Bメロのメロディは1小節以上前からのアウフタクトの入りになっています。頭の2コードもAメロと同じ(G→A→・・・)なので、聞こえ方としては「いつの間にかBメロに進んでいた」という印象になっています。もしくはここはBメロではなくAメロの後半部分と考えてもいいかも知れません。
『純情』で紹介したようにヴォイス理論では「Aメロとサビの頭の2コード(の機能)は揃える」「Bメロは頭にAメロ、サビとは違う機能のコードを使う」のが基本になります。この曲のようにそこから外れる場合は、その理由と効果を明確にし、メロディによる差別化をより強く意識する必要があります。『チョコレート』の場合は「ブロックが切り替わった時の劇的な変化はサビまで取っておく」という意図もあり、この構成にしました。




そこからサビに進んでいくわけですが・・・Aメロ、Bメロ、サビと、メロディの全体的な特徴としてシンコペーション、8分音符の裏拍を強調した作りになっています。
こういったゆったりしたバラードほど、メロディの方にリズム感を持たせてメリハリをつけるよう心掛けています。柔らかい歌い方なので気づきにくいと思いますが、気をつけて聞いてみてください。
また、そうした中でサビ中の「すきよ」(とBメロ最後の「キヅイテ」)はここだけ非常にシンプルな4分音符のメロディにしています。ヴォイス理論で避けるべきとしている「リズム鳴り」(参考:『Shine』 / 『Silly』)になりますが、ここでの理由と効果としては「あえて一か所だけ用いる事によって引っかかりを持たせる」ということになります。
歌詞もここだけは直接的な表現を使っていますね。 たった3文字の歌詞ですが、一生懸命手作りのチョコレートを用意したり、期待と緊張で眠れない前日の夜など、様々な紆余曲折を経て結局のところ一番伝えたい想いなわけです。歌い方のニュアンスもかなり細かく何パターンも試してもらいましたし、その甲斐あってここは強烈に印象に残る1小節になったと思います。

















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