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塾長BLOG

Nishioyoshihiko

先輩

2017.6.26 / 塾長BLOG

ご無沙汰してます。
長文ですが暫しお付き合いを。

僕には尊敬する先輩がいまして・・。
その方は現在福岡にいらっしゃってお名前はMさん(ちなみに同業者💦)。
物腰柔らかで面倒見がよく弱きを助けるヒーローみたいな人。
昔からそうだった。
悔しいくらい、こちらが嫉妬するくらい人望が厚かった。
今では誰もが認める人格者。

そんなMさんとの出会いは福岡にあるライブ喫茶「照和」という店。
3回目のオーディションでようやく平日の夕方に歌うことを許された僕に対してMさんは当時既に週末のゴールデンタイムを任される大スターだった。
まともなオリジナル曲が2曲くらいしかない僕に当時のマスターが「M君のライブを見て勉強しなさい」とうるさく言うので仕方なく見に行ったらホンとMさんが唄うオリジナル曲は憎たらしいくらい説得力があってお客さんの心を鷲掴みしていたのですよ。
しかし何を思ったか僕は歌い終わったMさんにつかつかと詰め寄り「俺はアンタなんかに負けんばい!」と訳のわからない負け惜しみ的な暴言を吐いた記憶があります。
いや、もちろんその時点で実力、人気ともに大負けは確定してるのですけど💦。
馬鹿だったので認めたくなかったのでしょう。しかしですよ、そんな僕に対して彼は優しく接してくるのですよ。
仕舞いには「今度うちに遊びにおいで」とか言うのですよ。
まだ反抗期さえ脱してない頃だったので相手の怒り爆発を覚悟して臨戦態勢でいるのにそんな事言われたら拍子抜けするじゃないですか。
「俺は一人で歌っていく、アンタなんかにはついていかん」とか、これまた意味不明で失礼極まる暴言を吐き、それから半年くらい勝手にMCとかで喧嘩売ってました。
当然僕のステージは空回りして客受けも悪くクビ寸前でした。(当時の照和はチケットノルマがない代わりにお客さんの入りが悪い日が続くと店側からクビを言い渡された)。
そんなある日、彼が打ち合わせか何かで店に来たらしくたまたまその日歌っていた僕のステージ見る機会があり・・。
いつものように全くウケないステージを降りた僕に「お疲れさん、カッコよかったぜ」とか言うので恥ずかしさでカーッとなった僕は「ほっといてくれ、俺はアンタなんかと違っていつか武道館を満杯にするっちゃけんね」とかもうあり得ない馬鹿者発言をしたらしいです。
後でマスターに随分怒られました。
怒られついでに教えてくれたのが「西尾とかいう奴元気があっていいやん、楽しみやねー」とM君が言ってたよと。
多分それで僕は店をクビにならなかったのだろうと思います。
その日を境に少しずつ話をするようになり気づいたらちゃっかり家に遊びに行ってました。それどころか晩御飯をご馳走になり当然お風呂も入って泊めてもらい翌日の晩御飯までご馳走になって帰ってました。しかも相当な頻度で。
先輩の家では夜中までギターを弾きながら歌ってるか大声で話をしてるかなので奥さんにしてみたら大迷惑だったと思います(ホンとすみません)。
M家は奥さんも懐が深いというか奥さんがスゴい。美人さんなのに嫌みがなくしかも慈悲深い。
その後、東京に出てきてもその関係はずっと続きました。
M先輩はいつも僕に「音楽は巧いとか下手とか勝った負けたじゃない、人を成長させてくれる力がある。音楽からは人生を学べると思うよ。そこもう少し楽に考えてみたらどうだ?」的な・諭すような内容の話をしていました。
初めて会った日から30年、先日久しぶりに電話したら「体調はどうだ?大丈夫か?」とか、「お前よくあそこから頑張ったね」とか言ってくれて。泣きそうになりました。
ずっと負けたくないと勝手にライバル視していましたが敵わないのでやめました。
先輩に・・人として音楽家としての人望がある理由がよくわかりました。
これからは目標とさせてもらいます(嫉妬はし続けると思いますが😄💦)。
福岡に帰ったらまた遊びに行かせて下さい。

長文すみません。
お付き合いありがとうございました。

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